その溺愛、危険度99%につき
しばらくして感じたのは、ひやりと冷たい温度だった。
ぴた、と朔が手のひらを私の額に当ててる。
な、なんなの?
「今日はもう帰ろう」
「えっ、またぁ?」
今度はなにがあったっていうのよ、もうー……。
「澪熱あるよ。さっきの体育、窓から見てたけどいつもより体ダルそうだった」
「いや……だからそーいうの怖いって、」
「今朝も少し声変だったし。喉痛いんだろ?」
確かにちょっと喉がイガイガするけど、それだけだもん。大丈夫だよ。
体ダルそうに見えたのもただ疲れが溜まってるだけでしょ。
昨日色々あったし。疲れない方がおかしいよ。
「平気だよ。元気元気。ていうか触っただけじゃわかんないでしょ」
「いやわかるね」