その溺愛、危険度99%につき
《バイト終わった?》
「うん。終わった、けど」
《わかった。迎え行くから待ってて。10分もかからないから》
「……ありがとう」
そう答えてから、ハッとした。
……これ、私、完全に朔に順応してるのでは……!?
もう朔がどこにでも迎えに来てくれるの、ちょっと当たり前だと思ってる自分がいる。
でも、私が何言っても無視して来ちゃうんだもん!諦めちゃったよ……!
《頭いたい?》
「い………たくない」
《嘘つくなよ。喉は?》
「いたいです……」
《帰り道、おぶってあげる。お姫様抱っこでもいいけど》
「何言ってんの、ばか」
朔との通話を切って、はぁー、と息を吐いた。
朔には申し訳ないけど、正直迎えに来てもらえるのありがたいな。
1人で歩くの、しんどくなりそう。