その溺愛、危険度99%につき
ていうか、何してんの、こんなところで……。
「それがお前らの実力ってことだろ。雑魚が俺に当たるなよ」
「はっ、その雑魚にやられてるおまえはなんなんだよ」
「……わかんない?」
「あぁ?」
「ハンデだよ。すぐ終わったらつまんねぇだろうが」
そう言って晶は笑った。
全てのことにおいてどうでも良さそうな、そんな乾いた笑顔。
目は笑ってないし、瞳の奥は冷たくて鋭い。
どうして、そんな顔で笑うの……。
こうしてみると、やばい時の朔とよく似てる。
……もしかして、朔もそうだったの?
昔の朔も、あぁいう風に笑ってたのかな。
『本気でやれるのが朔しかいなかったんだろ』
『いつもつまんなそうだったわ』
気づけば、1人に対して5.6人の不良が殴りかかっていた。