その溺愛、危険度99%につき
「……朔が、ここまで連れてきてくれたの」
「そう。すごくしんどそうだったから。澪の家より俺の部屋のが近かったし」
「あの不良たちは、」
「俺の顔見たら真っ青になって逃げてった」
……何したらそんな風になるの……。
「晶は?」
アイツ、動けない私のことを支えてくれた。
お礼を言わないと……
「アイツのことが気になる?」
朔の光のない暗い瞳には、なにも映っていない。
「……さく?」
「なに?」
「怒ってる……よね」
表情を変えずに、朔は立ち上がった。
「怒ってるよ。当たり前だろ」
「……ごめん、なさい……」
「俺以外の男に簡単に体触らせてるし、また黙って勝手に動いただろ」