その溺愛、危険度99%につき
ふわふわしてるように見えて、意外と鋭いんだよなぁ、私のお母さんって。
「ご、ごめんなさい……」
やっぱり嘘なんてつくものじゃないね。
しゃんとする私に、仕方ないなぁとお母さんは笑う。
「今回だけ特別に許してあげる。その人、きっと澪ちゃんのこと介抱してくれてたんだろうし……」
「い、いいの?」
「いいよ〜。ちゃんと帰ってきてくれたしね」
ぱちぱち、瞬きを繰り返す。
「変なの……帰ってくるのなんて当たり前じゃん。ここ、私の家なんだし」
「だって、澪ちゃん中学の時救急車で運ばれたことあったじゃない」
「え……救急車?そ、そんなことあったっけ?」
「うそ〜覚えてないの?まぁ、あの時も高熱だったもんね」