その溺愛、危険度99%につき
「ぅ……」
ふふ、と奈子が柔らかく笑うから、敵わないなぁって思う。
「榛名くんに嫉妬しちゃうなぁ。こんなに澪ちゃんに想ってもらえてるなんて羨ましい」
「そう言ってる割には、なんか嬉しそう……だね?」
「嬉しいよ〜。大好きな澪ちゃんに大切な人ができるなんて、こんな喜ばしいことないよ」
「う、そんなにはしゃがないで……」
奈子の目、またキラキラ輝いてる。
はしゃいでるなぁ、と苦笑いをした時、どこからか視線を感じた。
その正体はなんとなく窓の外にいるような気がして、目を凝らして見る。
んー……?
校門のところ、誰か立ってる。
学ランを着た金髪と、もう1人の男子。あれは……。
その人物とパチっと目があって、思わず立ち上がった。
焦茶色の髪と、舌ピアス。