その溺愛、危険度99%につき
「私が気を失ったあと、晶を殴ったの?」
「そうだよ。だってこいつ、澪のこと離さなかったから。当たり前だろ」
「っもう、それ理由にならないからね!?晶は私のことを守ろうとしてくれただけだよ」
「それこそ理由にならないね」
「あのねぇ……!」
「澪」
静かに私の名前を呼んだのは、晶だった。
ザ、と強い風が吹いて、晶の前髪が揺れる。
瞳の色、髪の色と同じ焦茶色なんだ。
真っ直ぐ見つめられるまでわからなかった。
「あとは?」
「え」
「おまえに許されるには、あとは何をすればいい」
「……」
そんなことを、考えていたんだ。
そっと自分の首に触れる。