その溺愛、危険度99%につき
また会えるなんてそんな奇跡みたいなことあるわけないと思いながら、あのパンフレットの高校の名前を頭の中でずっとなぞっていた。
遠くから見てるだけでいい。
俺のことを覚えていなくてもいい。
名前だって、最悪聞けなくてもいい。
ただ、もう一度だけ……
『──はぁぁ、まさか本当に受かるとは。つーかその女がいるかどうかもわかんねぇのに何なんだよ、おまえのその行動力』
深緑色のブレザーを着た俺に、光輝が呆れたようにそう言った。
『ちなみにまだ見つけられてない』
『そりゃそうだろ。何人いると思ってんだ』