その溺愛、危険度99%につき

「私、朔は甘いものが好きってことしか知らないし」
「あぁ、そうだね。澪が教えてくれた」

「もっと他にもあるでしょ?満員電車は嫌とか、1人の時間が好きとかさ」

「澪が好きなものは俺も好きだ。
澪と一緒なら電車に乗るのも勉強をするのも、本を読むのも体動かすのも好きだよ」


「……本当に私がいればそれだけでいいんだ……」

「いつもそう言ってるだろ」


俺は澪がいればそれだけでいいよ。



「俺が前に言ったこと気にしてるんだろ」



俺の全部を知ったら澪が離れていくかもしれないって、そう言ったことを。


「……どうしてもって言うなら教えるけど、でもそれを知って俺のことが嫌になったとしても、俺は澪のことを手放すことはできない」
< 222 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop