その溺愛、危険度99%につき

中学の同級生に会った時、朔は私に何も聞かなかった。
その無言が、私には心地よかった。
だから、私のことを朔に話せたんだと思う。


全部曝け出しなよって朔に言うのは、
朔の気持ちを全く考えていないってことになるんじゃないのかな。


そりゃああんな顔にもなるよね……。
……朔に、嫌われちゃったかな。


朔に嫌われるのは、嫌だな。



『──どうして大事に思うのか、澪ちゃんならもうわかっていそうだけど?』



……奈子の言う通りだよ。

朔のことが放って置けなくて、そばにいたいって思ってしまって。
朔のストレートな言葉に、行動に、心を乱されて、朔に触れられることが嬉しいと感じてしまうのは、

朔のことが、好きだからだ。


それなら、今、私ができることは。



「っ、」
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