その溺愛、危険度99%につき

「朔の過去は私にとって関係ない。優等生でも、不良でも、全部ひっくるめて、それが朔だよ。
そのままでいい。私は、そんな朔が好きだよ。」



朔に抱きしめられたのは、自分の気持ちをもう一度言葉にしたのとほぼ同時だった。

強い力と、朔の香りに、少し泣きそうになる。



「……俺も、澪が好きだ。」



思わず溢れ出たような、張り詰めていた糸がはらりと緩んだような。まるで陽の光を眩しいと感じたように、朔は目を細めて笑った。



朔はその後、私を部屋の中に入れてくれた。
ソファに座って、ぎゅっと手を繋いだまま、ぽつりぽつりと昔のことを教えてくれた。

「そっか」って、「そうだったんだ」って。
それしか言えなかった。
でもそれでいいと思った。


話終わった後、朔は私のことを見た。
不安そうな顔。
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