その溺愛、危険度99%につき

「あの、なに?」
「なにってなにが?」


前の席に座った朔に眉を寄せる。
しらばっくれちゃって。


「これ、」


机の下、私の足の間に滑り込ませるようにして、朔の足が当たっている。

わざとじゃないとは言わせない。


「ちょっとずつ触るって言った」
「それはそうだけど」

「我慢できるだろ」

「そうかも、だけど」


この教室の中で、ドキドキしているのは私だけ。
他の子たちはいつものように笑ったり話したりしてるのに、私だけ、全く別のものに意識を持ってかれている。



「……はは、顔真っ赤。かわいい」



頬杖をついて、朔は満足気に笑ってる。

見ないでよ、ばか。こっちは恥ずかしくなってるっていうのに。
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