その溺愛、危険度99%につき
ていうか、こんなこと日常茶飯事だったじゃん。
「(なのになんでさっきからモヤついちゃうかな……!)」
職員室に日誌を届けた後、1人で階段をおりながら頭を抱えた。
『これから先、もっと榛名くんを好きになったら、澪ちゃんの中でそういう感情もたくさん生まれてくると思うよ』
……奈子さん。
悔しいけど、そういう感情、今まさに生まれてる気がする。
階段を降りて、ふと顔を横に向けた。
「あ」
渡り廊下に誰かいる。
さっきの女の子と朔だ。
女の子、緊張してるのかな。顔赤くて、なんか、やっぱり可愛いなぁ。
「ごめんね。好きな人がいるから付き合えない」
聞こえてきた朔の声。
告白の返事、だよね……ってか、無関係の私が聞いちゃダメなやつだよね完全に。