その溺愛、危険度99%につき

今日は朔とデートの日でもあって。
ショッピングに付き合わされてるって思ってるかな……た、楽しくないよね、絶対……。



「ねぇあの人カッコよくない?」
「え〜本当だ〜声かけちゃう?」



しかも今日も今日とても朔は女の人から注目を浴びてるし。
ただでさえここは女の人がたくさんいるエリア。

いつも以上に視線感じて鬱陶しく思ってなってないかな……。


ちら、と朔を見上げると目があった。
「あのさ、」って声をかけても、周りの雑音で自分の声がかき消されてしまう。

やばい、朔になにも届かなさそう。



「ごめん、なに?」



朔の柔らかい髪が、頬にあたる。

……こういう時、わざわざ屈んでくれるんだ、とか、
「ん?」って目を見て、私が伝えようとしたことをちゃんと聞こうとしてくれるんだ、とか。

朔の行動の一つ一つから、私のことを想っている気持ちが伝わってきて、心が暖かくなるな。
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