その溺愛、危険度99%につき
「うん。喜んでくれるといいなぁ……
あ、ていうか朔の誕生日も教えて?まだ聞いてなかったよね」
「いいけど……聞いてどうするの」
「どうするって、決まってるじゃん。大切な人が生まれた大事な日は、おめでとうってお祝いしたいの。ちゃんと準備したいから、前もって知りたいんだよ」
生クリームののった甘いドリンクを飲みながら、朔は少しの間をあけて口を開いた。
「それなら、1年かけて準備できるよ」
「え?」
「昨日だから。俺の誕生日。」
「えぇっ!?なんで教えてくれなかったの!?」
ハッ……お、大きな声出しすぎたっ。
周りからの視線を感じて小さくなる。
うう、すみません。でもあまりにも衝撃的すぎて。
「そんなに重要なこと?俺にとっては特別でもなんでもない日だけど」
「ちょっと、寂しいこと言わないでよ……ていうかクラスの人たちにたくさんお祝いされてたはずなのに気づかなかった……私としたことが……」