その溺愛、危険度99%につき
その言葉にぱちぱちと瞬きをする。
「光輝って、なんだかんだいって朔のこと好きだよね」
「はぁ?別に好きじゃねーよ。むしろ迷惑してるわ。あいつとはただの腐れ縁だよ」
とか言っちゃって。朔の手助けまでしてたくせに。
素直じゃないのは光輝も一緒なんだな。
「おまえに出会ってから、あいつはちょっとずつ変わってった。昔はもっと暗くて、何考えてるのか、何しでかすのかわかんねぇ奴だったけど、今はなんつーか、楽しそうだよ」
「……もしかして、私に朔を取られて寂しいとか思ってたりする?」
「はぁ?むしろせいせいしてるよ。会うたびおまえの話ばっかりでうんざりしてたんだ。やっと見つけたとか名前聞けたとか、うるせぇったらなかったわ」
表情変わらずだけど、本当かなぁ?
ふふ、と小さく笑うと、気まずそうに光輝は顔をしかめる。
「ぶっ飛んでるけど、おまえのことずっと考えてたよ、朔は。おまえが暗いとこから引っ張ってくれたからなんだろうけど」