その溺愛、危険度99%につき

「……」

「俺はめんどくさーから何も聞かなかったけど、あいつにも色々あったんだろ」

「光輝って、優しいよね」



少し離れたところでいまだに晶と睨み合っている朔に視線を移す。


「優しくて、居心地がよかったから、きっと朔は光輝の隣にいたんだろうなぁ」

「やめろよ。気持ち悪りぃ」

「はいはい。でも、引っ張ってもらったのは私もだから……だから、私も朔に出会えてよかったって思ってるよ」



その言葉を聞いて、ふ、と光輝が優しく笑った時、耳元のピアスがきらりと光った。





< 267 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop