その溺愛、危険度99%につき
*
「──すご、まさか本当に全部食べるとは……」
「余裕。まだ食べられる」
「甘党にも程があるって……」
晶と光輝と別れて、SNSで話題のお店でバースデーケーキを買った後、お邪魔した先は朔の部屋。
1ホール買ってきたけど、ほとんど全部朔が食べてしまった。
「今まで食べた中で一番美味しかった」
久しぶりに見たな、スイーツでテンション上がってるところ。
私、この朔を見るの、けっこう好きなんだよなぁ。
「じゃあ、最後はプレゼントね。気に入ってもらえるかわからないけど……」
さっきのお店で包んでもらった袋を朔に渡す。
「1日遅くなっちゃったけど、誕生日おめでとう、朔」
中身は黒色のマフラーと、色違いのマグカップが2つ。