その溺愛、危険度99%につき


私を少し上から見下ろす榛名朔とぱっちり目が合う。
いつの間にか奴に寄りかかっていたみたいで、慌てて起き上がった。


「何してんの!」
「なにも。澪が勝手にくっついてきた」
「不可抗力!です!」
「電車では静かにね」


クスクスと笑う奴にむすっと眉を寄せる。
あんたに言われるとむかつく。



「まだ寝てていいよ。着いたら起こしてあげる」
「……いい。寝てたらなにされるか分からないし」

「なにもしないよ。俺は反応見ながら色々したい派」
「ツッコまないよ」

「ひどいな。せめてちゃんと聞いてよ」



ため息を吐く。
あの夜の街での出来事を夢で見るし、寝てたはずなのに頭は疲れてる。



「ねぇ、あの人カッコ良くない?」
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