その溺愛、危険度99%につき

奈子の席は、私の1つ前。
ちょうど朔が座っている席。

どこうとする朔を止める奈子、なんて優しい子なの……


「そう?じゃあお言葉に甘えて……」
「あんたは今すぐどきなさい」


こんなに優しくて可愛い奈子を立たせたままにするなんて、どうかしてる。
さぁ奈子!座って座って!


「……なんか、邪魔してごめんね……?」
「そんなことないよ。ていうか元々一緒に勉強する予定じゃなかったし」


奈子が委員会に行っている間、1人で勉強しようと教科書広げてたら、いつの間にか朔が目の前に座ってただけ。


「そういえば、何か用だったの?」
「用がないと会いにきちゃダメ?」
「うん。」
「はは、ひどいな」
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