その溺愛、危険度99%につき
眉を寄せて心配そうな顔をするこの男。
さっきまでの冷たい表情が嘘みたい。
こうやって見ると、本当に別人なんじゃないのって思う。
「はぁ……もう、いい加減にしてよね……」
「なにが?」
「だから、さっきみたいに人前でキレたりするのとか……」
ぱちぱち、瞬きをする。
それからにっこりと綺麗に奴は笑った。
「ごめん。俺でさえ触ったことなかったからつい。だって許せないだろ?」
「……たとえあんたでも触らせませんでけど……」
「でも良かった。声かけた瞬間手引っ込めてくれて。1秒でも長く澪に触ってたら、その場であの指捻り潰そうかと思ってた」
「っそーいうとこ!一々物騒なの!」
あのね!何度も言ってるけどね!?
「誰かに迷惑かけたり、酷いことしたら、私が許さないからね!」