その溺愛、危険度99%につき
「……許してくれる?」
「許す許す!怒ってないからっ」
「ほんとに?食べていい?」
「いいよ食べなよ!むしろ食べて!?
先生のお手伝いしてたなんて偉いことだから……!!」
今の朔は学校の優等生。
先生や他の生徒に頼られることなんてしょっちゅうのこと。
今日の放課後も、おじいちゃん先生の教材のあれやこれやを一緒に運んであげてたみたいだし。
「ありがとう。澪って優しいね」
「いや優しいっていうか、当たり前っていうか……」
逆にどうしてそれだけで食べちゃいけないって思っちゃうかな……。
相変わらず考え方が極端なんだよなぁ。
ケーキを一口食べてぱぁぁっと顔を輝かせる朔を見ながら、そんなことを考える。
「……ていうか、今さらなんだけど、どうして優等生なんかやってるの?しかもこの学校で」