その溺愛、危険度99%につき
やっぱり私って圧倒的に文系みたい。
英語と古文は余裕なんだもん。
でもこの数学がなぁ……
あと化学もなぁ……
「待たせてごめんね。まさか司書さんから声かけられるとは思わなくて」
はぁ、とため息を吐いたところで、隣の椅子がガタッと引かれた。
当たり前のように隣に座る朔をジトッと睨む。
「なんで隣に座るの?」
「こっちの方が教えやすいだろ?」
「まー……そうだけどさぁ」
「もしかして照れて──「んなわけないでしょ」
朔の言葉を否定して、私は問題集を指さした。
「解説見てもよく分からなかったんだよね」
「あー……これは、」
教科書と問題集をいったりきたりしながら、朔は解説よりもわかりやすく解き方を教えてくれた。
「わかった?」