その溺愛、危険度99%につき
「す、少しでも触ったら絶交だからね……!?」
「澪がいーよって言ったらいいんだろ?」
「う、でも、私ぜったいそんなこと言わないよ」
「……ねぇお願い」
甘えるように顔を覗き込む朔に、ぎゅっと胸が鳴る。
コイツの良くないところは、その綺麗すぎる顔だ。
問答無用でドキドキさせられてしまうから、本当に嫌になる。
「……か、みだけ、なら」
結局折れてしまった私の小さな声に、朔は満足そうに笑った。
「澪の髪、綺麗だよね」
胸元まで伸びた髪に指を通しながら、朔はそう言った。
その指がほんの一瞬耳に触れて、ビクッと肩が跳ねる。
「……可愛い」
笑い声が上から降ってきて、自分の顔に熱が集まったのを感じた。
「今の、わざとって言ったら怒る?」
「怒る……っ」