その溺愛、危険度99%につき

「髪だけならいいんだろ?」
「いやそれはこの前だけの話ね!?」

「そうなの?でも俺勉強教えてあげただろ?そのおかげで澪も点数良かったよね?これぐらい許してもらわないと割に合わないと思わない?」

「うぐっ……」


ニコニコ、表情を崩さずに朔はそう言う。

確かに、朔のおかげで試験もなんとか乗り越えられた。
数学も化学も今までで1番点数良かったし、それに関してはすごく感謝もしてる。

だけど、いいのかな……これ、ここでOKだしたら、ズルズル許容範囲が広がっていっちゃうんじゃない?



『──これ、澪のために作った要点まとめノート。良かったら使ってよ』
『えっ、こんなことまでしてくれるの……』
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