その溺愛、危険度99%につき
そんなことよりも私は……
「俺のこと"なんか"って、そんな風に言わないでよ」
朔は、たまに寂しいことを言う。
例えば友達はいらない、とか、そんな感じの。
「……澪って、教室の隅っこで1人になってる奴とか絶対放っておけないタイプだよね」
「……悪い?」
「全然。澪のそういう所、いいなって思うけど」
「けど……?」
「そのせいで何回1人で泣いたことあるんだろうって思って。」
瞬間、頭の中に思い浮かんだのは、中学の頃の記憶だった。
『──ぜんぶ澪ちゃんのせいだよ』
あの時の言葉を思い出すだけで、頭が重くなってくる。
……最悪。嫌なこと思い出しちゃったな。
眉を寄せる私を見て、朔はスッと目を細めた。