その溺愛、危険度99%につき
「だれに泣かされたの?」
顔を覗きこむ朔に首を振る。
何も言わない私に、「むかつくなぁ……」なんて小さく朔は言った。
「俺も澪が泣いてるとこみたいのに」
「こ、怖いこと言わないでよ……!」
「ていうか、澪のこと泣かせるなんて調子のってんね。まじでどこのどいつ?」
「……言っとくけど、私、誰かに泣かされたことなんてないから」
「そうなの?ならいいんだけど……恨んでる奴がいるなら俺に言って。二度と澪の目の前に現れないようにしてやるから」
「余計なお世話だよ」
もう終わったことだからいいの。