その溺愛、危険度99%につき

顔の前で両手をぶんぶんと振る奈子。

1年の頃はよく放課後に遊んだりしてたけど、最近は朔といることが増えたから、なんだか懐かしい気持ちになるな。

奈子は私の話をいつもちゃんと聞いてくれるし、優しいし、笑った顔は可愛いし……


「私、奈子とこうやってお話するの好きだなぁ」
「あはは、急にどうしたの?」

「うーん……わかんない。でも、私と仲良くなってくれてありがとね」


……って、こんなこと急に言われてもって感じだよね。
朝、中学の頃のこと思い出しちゃったからかな。



「……それは私のセリフだよ」



その言葉に顔をあげた。
優しい顔で奈子が笑っているから、キョトンとしてしまう。


「私ね、1年の頃、澪ちゃんが話しかけてくれて本当に嬉しかったんだ」
< 92 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop