その溺愛、危険度99%につき
「えぇっ、そんな大袈裟な……」
「そんなことないよ。ほら、私最初クラスで浮いてたでしょ?ぶりっ子とか言われたりして……」
確かに最初は、奈子はクラスの端っこにいて、誰とも話さずに1人でいた。
小柄で、目もぱっちりで、ゆるふわボブの奈子は、女の私からみてもすごく可愛くて、だから今も昔もよく男子にモテてた。
女子に嫉妬されることもよくあって、そのせいで孤立してた。
「でも、澪ちゃんだけは話しかけてくれた。私と話したら皆から嫌われちゃうよって言ったら、」
『なにそれ。私は奈子ちゃんと仲良くなりたいから、周りのことは関係ないかなぁ』
「って、そう言ってくれたの。すごく嬉しかった。だから、私と友達になってくれてありがとう、澪ちゃん」
「なんか恥ずかしいね」って、奈子が笑う。