その溺愛、危険度99%につき
「──ハンバーガー美味しかった〜ご馳走様でした!連れてきてくれてありがとう、澪ちゃん」
「ううんっ、こちらこそ付き合ってくれてありがとね!」
「私はもう帰るけど……澪ちゃんはまだ帰らない?」
「うん。シフト提出しないとだから、奈子は先に帰ってて!もう暗いし」
「分かった!澪ちゃんも気をつけて帰ってね。また学校でね〜」
お店の前で奈子に手を振って、裏口へと回る。
朔がうるさいから、最近は土日のお昼にしかシフト入れてなかったけど、もう好きに希望出しちゃおうかな。
私がアイツの言うこと聞く義理なんてないはずだし。
「……ん?」
裏口のドアノブに手をかけた時、どこからか視線を感じた。路地裏の、奥のほう。
誰か立ってる……?
暗くて顔はよく見えないけど、制服着てる男子……だよね。