その溺愛、危険度99%につき
「……朔?」
ドアノブから手を離して、その人の方へと足を向けた瞬間。
後ろから強い力で腕を引っ張られた。
金色の髪、シルバーのピアス。
「ったく……おまえ、こんなとこで何してんだよ」
呆れた顔をした光輝がそこにいた。
「えっ、なん、なんで光輝が……」
「おまえのこと探すように朔に頼まれたから」
「ま、マジですか」
「マジだよ。余計なことさせやがって……とにかく行くぞ」
「ちょっ、私まだシフト提出してない」
「そんなのは後でいいだろ。大人しくついてこい」
引っ張られながら、光輝と2人で繁華街の道を歩く。
「おまえ、朔の電話ずっと無視してたろ」
「そうだよ。だってしつこいんだもん」