憎きセカンドレディに鉄槌を!(コミカライズ原作『サレ妻と欲しがり女』)
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 上條課長の調教にすんなり成功したことで、不倫する刺激が私の中でフラットになってしまった。かといってこのタイミングで美羽先輩にバラすのも、早すぎると思われる。

(仕事が忙しい時期とはいえ、毎晩じゃないけど旦那の帰りが遅かったら、美羽先輩少しは不信感を抱かないのかなぁ。って本人は悪阻で、それどころじゃないか……)

 SMプレイにハマった上條課長は、私を責め疲れたのか、ベッドの上で大の字になって爆睡中。日頃のストレスを発散しているらしく、いい暴れっぷりだった。

 その相手をしてる私だって、それなりに疲れてる。セミダブルのベッドで一緒に寝るのも、嫌なくらいに。

「良平きゅん、そろそろ帰らないと、美羽先輩が心配するんじゃないですか?」

 めんどくささを隠して、声をかけながら上條課長の体を揺さぶったら、眠そうな目で私を見る。

「今夜は帰らない……」

「んもう、春菜とずっといたい気持ちはわかるけど、さすがにお泊まりはマズいでしょ」

「美羽は実家に帰って、しばらくいないんだ」

 上條課長は嬉しそうに言って、起き上がってる私の上半身に抱きつき、ベッドの上に押し倒す。

「美羽先輩がいない――」

 手荒な感じでベッドに押し倒された衝撃で、大きく揺れるGカップ。上條課長はむしゃぶりつくように、顔を埋めた。

「ああ。だから春菜のことを一晩かけて、徹底的に愛してやることができる」

 私の体をまさぐる上條課長の腕に、慌ててぎゅっと縋りついた。

「ねぇねぇ、良平きゅんのおウチに春菜行ってみたいな♡」

「美羽がいなくて掃除が行き届いてないところに、春菜を招待したくない」

 唇を尖らせて拒否する面持ちを目の当たりにしたからこそ、私のアイデアがひらめく!

「掃除が行き届いていないならぁ、良平きゅんが命令すればいいだけだよ。『裸エプロンで俺の家を綺麗にしろ!』ってね」

 上條課長が喜びそうなことを口にしてあげた。

「なんだよ、それ。本当にその格好でやってくれるのか?」

 尖っていた唇の口角が上がり、私を見る上條課長の目つきのイヤラしさに、背筋がゾクゾクする。

「うふふ、もっとエッチな格好でもいいよ。良平きゅんの命令は、絶対なんだから♡」

 こうして簡単に上條夫妻のお宅に侵入することに成功した私は、美羽先輩がいない間に、おウチのあちこちで課長と卑猥な行為をしまくった。

 わざとひとつだけその痕跡を残したのは、美羽先輩がいない間に楽しんだ証拠を見せつけたかったから。ただそれだけの理由だった。

☆作者より
 たくさんの閲覧とお星さま、ならびにPコメやスタンプをいただきまして、ありがとうございます。読者が増えるたびに(こわい)のスタンプがどんどん増えていくのが、作者として嬉しかったりします。

 嬉しさのあまりに、いつもなら午前0時しか更新しないのに、午後にも更新できるくらい筆がのっている次第です。Pコメについても激しく同意ですよ♡

 さてここで一筆書いた理由がですね、この先の展開でめちゃくちゃ胸くそな出来事が主人公にあるんです。なのでそれを読みたくないって方は、ここでそっ閉じしてください。かなりひどい内容となっております( ;∀;)
(執筆してる作者が言ってるんだから、相当なものと思ってください)

 まぁ主人公の美羽を落とした分だけ、春菜と良平には社会的制裁だけじゃなく、しっかり罰を与えますけどね。しかしながら罰を与えたら『いやぁん、もっとやっていいの♡』と春菜が悦びそうで怖いです((+_+))

 余談ですが自分の名前を普段から言ってるコは、子供時代に親からあまり呼ばれなかった(かまわれなかった)という統計があるそうです。だから自分呼びして、自分自身を慰めているとか…。これを知ってから、自分呼びを実際耳にしても『かわいそうな幼少期を送ったのね』という認識になりました。
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