春色の恋−カナコ−[完]
「許しを得に来たんだけど…」
「なにを今更」
二人のやりとりを横で見ていて。
真剣な河合さんを茶化すわけでもなく、でも適当にあしらっているようにも見えないおにいちゃん。
ひょっとしたら、おにいちゃんも照れているのかもしれない。
「俺は、お前のことをこれでもかなり認めているつもりだったんだけど」
気がつかなかったの?とでもいうように首をかしげながら、おにいちゃんが河合さんを見ていて。
一瞬だけど、すごくうれしそうな笑顔になった河合さんの表情を、私は見逃さなかった。
「なんだよ、お前にはやれない!とかって殴られるかと思ったのに」
くすくすと笑いだした河合さんだけど、どこか安心したようにお茶を飲み干した。
「そんなこと考えていたのか?まあ、お前にお兄さんって呼ばれるのは嫌だなぁ」
「えー、俺は嬉しいけど。カナコちゃんのお兄さんだし」
二人の会話を聞いていて、男の人の友情ってすごいなって感心してしまった。
私にはわからない何かが、今の会話の中で起きたように感じたのは、気のせい?
でも、おにいちゃんと河合さんは、私が思っているよりもずっと信頼し合っていて、素敵なお友達なんだと思う。
なんでも河合さんのことを知っているような口調のおにいちゃんに、少しだけ焼きもち。
「なにを今更」
二人のやりとりを横で見ていて。
真剣な河合さんを茶化すわけでもなく、でも適当にあしらっているようにも見えないおにいちゃん。
ひょっとしたら、おにいちゃんも照れているのかもしれない。
「俺は、お前のことをこれでもかなり認めているつもりだったんだけど」
気がつかなかったの?とでもいうように首をかしげながら、おにいちゃんが河合さんを見ていて。
一瞬だけど、すごくうれしそうな笑顔になった河合さんの表情を、私は見逃さなかった。
「なんだよ、お前にはやれない!とかって殴られるかと思ったのに」
くすくすと笑いだした河合さんだけど、どこか安心したようにお茶を飲み干した。
「そんなこと考えていたのか?まあ、お前にお兄さんって呼ばれるのは嫌だなぁ」
「えー、俺は嬉しいけど。カナコちゃんのお兄さんだし」
二人の会話を聞いていて、男の人の友情ってすごいなって感心してしまった。
私にはわからない何かが、今の会話の中で起きたように感じたのは、気のせい?
でも、おにいちゃんと河合さんは、私が思っているよりもずっと信頼し合っていて、素敵なお友達なんだと思う。
なんでも河合さんのことを知っているような口調のおにいちゃんに、少しだけ焼きもち。