春色の恋−カナコ−[完]
うちの会社は社長室というものがなく、私のような新入社員から社長まで同じフロアで仕事をする。
それぞれ部署によって私の肩くらいまでの高さのパーティションで区切られているだけで、壁もないから会話も丸聞こえ。
基本的に静かな部屋の中だけど、電話の声なども聞こえてきたりして。
会議をするスペースも少し背の高いパーティションで区切られているだけだった。
「大事な商談などがあるときは、3階にある会議室を借りるのよ」
不思議そうな私の顔で察してくれたのか、藤井さんが教えてくれる。
このオフィスビルは同じような小さな会社がいくつか入っているようで、3階はそういった人たちが予約制で使うことのできる会議室がいくつかあるらしい。
「あとで会議室の予約方法も教えるね。簡単だから大丈夫」
本当に覚えることばかりで目を白黒させている私をみて藤井さんは面白そうに笑っていた。
それぞれ部署によって私の肩くらいまでの高さのパーティションで区切られているだけで、壁もないから会話も丸聞こえ。
基本的に静かな部屋の中だけど、電話の声なども聞こえてきたりして。
会議をするスペースも少し背の高いパーティションで区切られているだけだった。
「大事な商談などがあるときは、3階にある会議室を借りるのよ」
不思議そうな私の顔で察してくれたのか、藤井さんが教えてくれる。
このオフィスビルは同じような小さな会社がいくつか入っているようで、3階はそういった人たちが予約制で使うことのできる会議室がいくつかあるらしい。
「あとで会議室の予約方法も教えるね。簡単だから大丈夫」
本当に覚えることばかりで目を白黒させている私をみて藤井さんは面白そうに笑っていた。