春色の恋−カナコ−[完]
「ここで食事をするのは曜日で決めて交代制にしているの。でも外出があったりしてなかなか順番通りにはできないんだけどね」
皆の予定を書き込むホワイトボードの横に、小さな表があって、月曜日から金曜日まで誰かの名前が書いてあった。
「あれがお昼に事務所にいる人の当番表。都合が悪くなったら自分で交渉して誰かと交代してもらうの」
浅野さんはまだ慣れていないから、そのうちよろしくね、と可愛らしいお弁当箱を取り出しながら藤井さんが説明してくれる。
藤井さんの小さなお弁当箱に、自分のお弁当箱が倍くらいの大きさがあるんじゃないだろうかとちょっと出すのが恥ずかしくなる。
給湯室で二人分のお茶を用意し、応接スペースへ持ってくる。
「ありがとう、あまり気を使わないでね」
自分のことは自分でやるのが我が社のモットーです、と笑う藤井さん。
「何でも親切にやってあげると、皆何もやらなくなるんだから」
男性を甘やかしちゃダメなのよ。
皆の予定を書き込むホワイトボードの横に、小さな表があって、月曜日から金曜日まで誰かの名前が書いてあった。
「あれがお昼に事務所にいる人の当番表。都合が悪くなったら自分で交渉して誰かと交代してもらうの」
浅野さんはまだ慣れていないから、そのうちよろしくね、と可愛らしいお弁当箱を取り出しながら藤井さんが説明してくれる。
藤井さんの小さなお弁当箱に、自分のお弁当箱が倍くらいの大きさがあるんじゃないだろうかとちょっと出すのが恥ずかしくなる。
給湯室で二人分のお茶を用意し、応接スペースへ持ってくる。
「ありがとう、あまり気を使わないでね」
自分のことは自分でやるのが我が社のモットーです、と笑う藤井さん。
「何でも親切にやってあげると、皆何もやらなくなるんだから」
男性を甘やかしちゃダメなのよ。