春色の恋−カナコ−[完]
「浅野さん、これが終わったら今日はもうあがっていいわよ」
「はーい」
月曜日は予定外の残業で、河合さんよりも私のほうが帰りが遅くなってしまった。
こんなことは、初めて。
残業があっても、河合さんよりも遅く帰ることってなかったはず。
といっても、私がした残業は2時間ほどだから、河合さんの帰りが定時で早かっただけなんだけど。
いつも定時の私だから、2時間の残業でもすごくたくさん働いた気分になってしまった。
そして火曜日の今日も、少しだけ残業。
藤井さんがあがっていいと言ってくれたので、その言葉に甘えて指示されたところまで終わったら帰ることにした。
時計を見たら、ちょうど1時間残業したところ。
ロッカールームから河合さんにメールをすると、すぐに電話がかかってきた。
『今から帰るところだったんだ。今日は何か予定ある?』
とくに何もなかった私は、駅前で河合さんと待ち合わせをすることにして会社を出た。
少しだけ早足で駅へ向かうと、すでに河合さんが待っていて。
「コウスケさん」
私に気がついた河合さんが片手をあげて私のそばまできてくれた。
「早かったね。走った?」
「はーい」
月曜日は予定外の残業で、河合さんよりも私のほうが帰りが遅くなってしまった。
こんなことは、初めて。
残業があっても、河合さんよりも遅く帰ることってなかったはず。
といっても、私がした残業は2時間ほどだから、河合さんの帰りが定時で早かっただけなんだけど。
いつも定時の私だから、2時間の残業でもすごくたくさん働いた気分になってしまった。
そして火曜日の今日も、少しだけ残業。
藤井さんがあがっていいと言ってくれたので、その言葉に甘えて指示されたところまで終わったら帰ることにした。
時計を見たら、ちょうど1時間残業したところ。
ロッカールームから河合さんにメールをすると、すぐに電話がかかってきた。
『今から帰るところだったんだ。今日は何か予定ある?』
とくに何もなかった私は、駅前で河合さんと待ち合わせをすることにして会社を出た。
少しだけ早足で駅へ向かうと、すでに河合さんが待っていて。
「コウスケさん」
私に気がついた河合さんが片手をあげて私のそばまできてくれた。
「早かったね。走った?」