春色の恋−カナコ−[完]
しばらく抱き合ってから、冷蔵庫にあった材料で簡単に食事を作り、お腹を満たしてから車で家まで送ってもらった。
本当はずっと一緒にいたかったけど、まだ火曜日で明日も仕事だし。
「明日の朝も迎えにくるよ」
「え、大丈夫ですよ」
念のため、という河合さんの言葉に、やっと落ち着いていた私の心がドキドキと思い出してしまった。
いくらなんでも、私のことを付けてくることはないと思いたいけど、可能性はあるってことなんだ。
帰宅していたおにいちゃんに、今日のことを説明した河合さんは、明日の朝迎えに来ると言って帰って行った。
「佐藤さん、ねぇ」
「知ってるの?」
「ああ、まあ、ちょっと有名人?」
ずっと本社にいたおにいちゃんでも知っているくらい有名なのかと思ったら、河合さんが本社へ来てから名前を知ったのだという。
「今、俺の部署で知らない人はいないかな?」
ため息交じりでそういうおにいちゃんの顔は、すごく困った顔をしていて。
「これ以上問題が起きるようなら、会社としても黙ってはいられないから」
仕事モードの真剣な顔をしたおにいちゃんに、このまま何も起きずに終わってほしいと心から願う。
本当はずっと一緒にいたかったけど、まだ火曜日で明日も仕事だし。
「明日の朝も迎えにくるよ」
「え、大丈夫ですよ」
念のため、という河合さんの言葉に、やっと落ち着いていた私の心がドキドキと思い出してしまった。
いくらなんでも、私のことを付けてくることはないと思いたいけど、可能性はあるってことなんだ。
帰宅していたおにいちゃんに、今日のことを説明した河合さんは、明日の朝迎えに来ると言って帰って行った。
「佐藤さん、ねぇ」
「知ってるの?」
「ああ、まあ、ちょっと有名人?」
ずっと本社にいたおにいちゃんでも知っているくらい有名なのかと思ったら、河合さんが本社へ来てから名前を知ったのだという。
「今、俺の部署で知らない人はいないかな?」
ため息交じりでそういうおにいちゃんの顔は、すごく困った顔をしていて。
「これ以上問題が起きるようなら、会社としても黙ってはいられないから」
仕事モードの真剣な顔をしたおにいちゃんに、このまま何も起きずに終わってほしいと心から願う。