春色の恋−カナコ−[完]
「どうしたの?」
読んでいた雑誌を閉じておにいちゃんをみると、少しだけ笑ってから持ってきた水に口を付けた。
「カナコ。結婚だけどさ」
「え?」
いつもと違って、なんだかはっきりしないおにいちゃん。
少し顔が赤く感じるのは、気のせい?
「俺が先でもいいかな?」
「えっ!?」
予想もしないその言葉にびっくりして、大きな声をあげてしまった。
結婚って、おにいちゃんが?
「そんなに驚くなよ」
私から視線を逸らして鼻の頭をかきながら、おにいちゃんが照れていて。
こんな風に恥ずかしがるおにいちゃん、初めて見たかも。
私よりも7つ年上で。
いつでも私よりもずっと大人で、おにいちゃんでありながらもお父さんのように感じる時もあった。
そんなおにいちゃんが、私の前でこんな風にかわいらしい表情をするなんて。
読んでいた雑誌を閉じておにいちゃんをみると、少しだけ笑ってから持ってきた水に口を付けた。
「カナコ。結婚だけどさ」
「え?」
いつもと違って、なんだかはっきりしないおにいちゃん。
少し顔が赤く感じるのは、気のせい?
「俺が先でもいいかな?」
「えっ!?」
予想もしないその言葉にびっくりして、大きな声をあげてしまった。
結婚って、おにいちゃんが?
「そんなに驚くなよ」
私から視線を逸らして鼻の頭をかきながら、おにいちゃんが照れていて。
こんな風に恥ずかしがるおにいちゃん、初めて見たかも。
私よりも7つ年上で。
いつでも私よりもずっと大人で、おにいちゃんでありながらもお父さんのように感じる時もあった。
そんなおにいちゃんが、私の前でこんな風にかわいらしい表情をするなんて。