春色の恋−カナコ−[完]
しばらくおにいちゃんとカオリさんの話をしていると、急に電話の向こうが静かになって。
「コウスケさん?」
通話が切れてしまったかと思い、思わず名前を呼んでしまった。
『カナコちゃん、いつか俺たちも結婚しようね』
「うん。よろしくお願いします」
会いたい。
今すぐ、ぎゅって抱きしめてほしい。
電話の向こうで、河合さんが笑っているのを感じるけど、もっと近くで感じたい。
河合さんを。
月曜日。
朝からおにいちゃんの報告を受けて、お父さんとお母さんが忙しそうにしていた。
順番が違うのもあり、相手のご両親に謝罪も兼ねた挨拶に行かなければならないらしくて。
そうか、謝罪…。
愛し合っていても、順序が変わるだけでかなり違うんだってことがわかった。
幸せならそれでいいなんて、親や周りの人のことを考えるとだめなんだね。
それからの一週間はなんだかぱたぱたと過ぎて行って。
残業のない日に河合さんとデートもしたけど、話はおにいちゃんたちのことが多くて。
週末には両親そろってカオリさんのご実家へ挨拶へ行くことになった。
「コウスケさん?」
通話が切れてしまったかと思い、思わず名前を呼んでしまった。
『カナコちゃん、いつか俺たちも結婚しようね』
「うん。よろしくお願いします」
会いたい。
今すぐ、ぎゅって抱きしめてほしい。
電話の向こうで、河合さんが笑っているのを感じるけど、もっと近くで感じたい。
河合さんを。
月曜日。
朝からおにいちゃんの報告を受けて、お父さんとお母さんが忙しそうにしていた。
順番が違うのもあり、相手のご両親に謝罪も兼ねた挨拶に行かなければならないらしくて。
そうか、謝罪…。
愛し合っていても、順序が変わるだけでかなり違うんだってことがわかった。
幸せならそれでいいなんて、親や周りの人のことを考えるとだめなんだね。
それからの一週間はなんだかぱたぱたと過ぎて行って。
残業のない日に河合さんとデートもしたけど、話はおにいちゃんたちのことが多くて。
週末には両親そろってカオリさんのご実家へ挨拶へ行くことになった。