春色の恋−カナコ−[完]
本人は気にしていないようで、ずっと私のそばにいてくれるけど。
やっぱ、河合さんはもてるんだ。
おにいちゃんもそれなりにもてると思っていたけど、こうして目の前できれいな女性たちが河合さんを見ているのを目の当たりにすると、なんだかすごく複雑な気分。
ちょっとだけ近くにあった河合さんの指先に触れると、すっと伸びて来た手で私の手を包まれた。
「大丈夫。俺は、カナコちゃんだけだから」
「…うん」
やだ、気が付いていたんだ。
視線をそらさずにそう言われて、また顔が赤くなったけど。
少しだけ気になっていた視線も、まったく気にならなくなった。
流れていた音楽が止まり、司会の女性がこれから式が始まることを伝える。
静かになった庭に、入場の音楽が流れた。
「わぁ」
二人の入場に、参列者の中から拍手とともに声が上がって。
「素敵ね」
「きれい~」
聞こえてくる声は、皆こんな感じ。
ため息が出てしまうくらい素敵で。
自分のおにいちゃんなのに、すごくかっこいい。
やっぱ、河合さんはもてるんだ。
おにいちゃんもそれなりにもてると思っていたけど、こうして目の前できれいな女性たちが河合さんを見ているのを目の当たりにすると、なんだかすごく複雑な気分。
ちょっとだけ近くにあった河合さんの指先に触れると、すっと伸びて来た手で私の手を包まれた。
「大丈夫。俺は、カナコちゃんだけだから」
「…うん」
やだ、気が付いていたんだ。
視線をそらさずにそう言われて、また顔が赤くなったけど。
少しだけ気になっていた視線も、まったく気にならなくなった。
流れていた音楽が止まり、司会の女性がこれから式が始まることを伝える。
静かになった庭に、入場の音楽が流れた。
「わぁ」
二人の入場に、参列者の中から拍手とともに声が上がって。
「素敵ね」
「きれい~」
聞こえてくる声は、皆こんな感じ。
ため息が出てしまうくらい素敵で。
自分のおにいちゃんなのに、すごくかっこいい。