春色の恋−カナコ−[完]
今日はとびっきり綺麗に変身して河合さんの隣に立ちたい。

「素敵にしますね」

にっこり笑ったメイクさんにすべてを任せて、準備は順調に進んでいった。

真っ白なドレスに袖も通したし、ヘアメイクもすべて完成。

あとは式が始まるのを待つだけになったとき、控室の扉がノックされた。

「はい」

「新郎様が到着されましたよ」

担当者が河合さんを連れてきてくれて。

「カナコちゃん」

「コウスケさん!」

真っ白のタキシードを着た河合さんは、すごくまぶしくて。

これからは、毎日一緒にいられるのに、早く会いたくてたまらなかった愛しい人。

「かっこいい…」

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