春色の恋−カナコ−[完]
社長室…といっても同じフロアの中の、パーティションで仕切られただけの空間に社長の席があり、その隣が秘書の藤井さんの席だという。
「今日は二人とも外出先からの出社だから、少し遅くなりますけど」
壁に張られた大きなホワイトボードを見ると、全社員の今日の予定がぎっしり書かれていて。
「出かけるときはかならずあそこに記入しておかないと、後でこっぴどく叱られるので気を付けてくださいね」
なにも書いてない人は、事務所内で作業をしているということらしい。
細かい社内のルールなどを教えてもらいつつ、仕事の内容をざっと説明され、今日中に覚えられるかどんどん不安になってきてしまった。
「まあ、ゆっくり覚えていけばいいですよ。今はそんなに忙しい時期ではないので」
なんて言われても、やはり最低限のことは早く覚えてしまいたい。
「今日は二人とも外出先からの出社だから、少し遅くなりますけど」
壁に張られた大きなホワイトボードを見ると、全社員の今日の予定がぎっしり書かれていて。
「出かけるときはかならずあそこに記入しておかないと、後でこっぴどく叱られるので気を付けてくださいね」
なにも書いてない人は、事務所内で作業をしているということらしい。
細かい社内のルールなどを教えてもらいつつ、仕事の内容をざっと説明され、今日中に覚えられるかどんどん不安になってきてしまった。
「まあ、ゆっくり覚えていけばいいですよ。今はそんなに忙しい時期ではないので」
なんて言われても、やはり最低限のことは早く覚えてしまいたい。