春色の恋−カナコ−[完]
「コウヘイがどれだけカナコちゃんを大切に思っていたか、俺は入社した時から聞いていたから。だからこそ、俺もカナコちゃんを大切にしたいんだ」
キス以上のことを無理にしようとしてこないのは、そう言うことだったんだろうか。
昔から、おにいちゃんには大切にされているとは思っていたけど、どこかでそれを当り前に思っていたかも。
河合さんも、おにいちゃんと同じように私のことを大切に思っていてくれたんだ。
大きな魚のいる水槽を見上げながら、河合さんが私の手をぎゅっと握って。
私も、ずっとつながれたままのその手に力を入れて握り返した。
「会う前からカナコちゃんに惹かれていたけど、会ったらもう後戻りできないくらい大好きになったよ」
私を見てにっこり笑ってくれる河合さん。
その笑顔に、今更ながらどきどきしてしまう。
それくらい、私の心も河合さんでいっぱいになっていて。
「お腹空いたね」
一通り館内を見て回り、外に出てからベンチでお弁当を食べることにした。
おひさまの下で食べるお弁当は、特別なおかずじゃないけどいつもよりも美味しく感じる。
大好きな人とこうして過ごせるのが、こんなにも幸せなことなんだって改めて実感できた。
「このあとはどこへ行きたい?」
「どこでもいいですよ」
一緒にいられればそれでいいなんて、おかしいかな?
ただこうしておしゃべりしているだけでも幸せだから。
キス以上のことを無理にしようとしてこないのは、そう言うことだったんだろうか。
昔から、おにいちゃんには大切にされているとは思っていたけど、どこかでそれを当り前に思っていたかも。
河合さんも、おにいちゃんと同じように私のことを大切に思っていてくれたんだ。
大きな魚のいる水槽を見上げながら、河合さんが私の手をぎゅっと握って。
私も、ずっとつながれたままのその手に力を入れて握り返した。
「会う前からカナコちゃんに惹かれていたけど、会ったらもう後戻りできないくらい大好きになったよ」
私を見てにっこり笑ってくれる河合さん。
その笑顔に、今更ながらどきどきしてしまう。
それくらい、私の心も河合さんでいっぱいになっていて。
「お腹空いたね」
一通り館内を見て回り、外に出てからベンチでお弁当を食べることにした。
おひさまの下で食べるお弁当は、特別なおかずじゃないけどいつもよりも美味しく感じる。
大好きな人とこうして過ごせるのが、こんなにも幸せなことなんだって改めて実感できた。
「このあとはどこへ行きたい?」
「どこでもいいですよ」
一緒にいられればそれでいいなんて、おかしいかな?
ただこうしておしゃべりしているだけでも幸せだから。