ショートケーキと羊羹の空想論
真柴くんの発言が人づてに聞いたものだと気付き、直接ここの店員さんに確認したのかもしれないな、と思った。
手前の丸いテーブルに湯気をたてた白い食器が二人分並んだ。注文した珈琲とカフェオレの香りが私たちの間に充満し、癒してくれる。
珈琲にミルクのみを入れてかき混ぜながら、「それじゃあ例えば」と彼が別の話題を振った。
別の話題でありながら変身に関する内容で、私は彼の話に聞き入った。
「例えばですよ? 根暗で太っている男子が九年経って、痩せて明るいイケメンになっていたとしたら……それはあん子先輩にとっては変身になりますか?」
カフェオレのカップを両手に包みながら、え、と反応する。
「そう、だね。なるかも」
甘めに調整したカフェオレをひと口すする。口内が温もりに包まれて幸せな気持ちになる。
「設定としてはベタだけど、ラブストーリーに組み込んだら素敵だよね」
「……なるほど」
真柴くんは真剣な面持ちでありながら、どこか嬉しそうに頷いた。
手前の丸いテーブルに湯気をたてた白い食器が二人分並んだ。注文した珈琲とカフェオレの香りが私たちの間に充満し、癒してくれる。
珈琲にミルクのみを入れてかき混ぜながら、「それじゃあ例えば」と彼が別の話題を振った。
別の話題でありながら変身に関する内容で、私は彼の話に聞き入った。
「例えばですよ? 根暗で太っている男子が九年経って、痩せて明るいイケメンになっていたとしたら……それはあん子先輩にとっては変身になりますか?」
カフェオレのカップを両手に包みながら、え、と反応する。
「そう、だね。なるかも」
甘めに調整したカフェオレをひと口すする。口内が温もりに包まれて幸せな気持ちになる。
「設定としてはベタだけど、ラブストーリーに組み込んだら素敵だよね」
「……なるほど」
真柴くんは真剣な面持ちでありながら、どこか嬉しそうに頷いた。