朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
学校に到着した瞬間に眠くなってきた。
ももこの散歩で朝早く起きてるからな…
「嵐、同じクラスだよ」
「はッ…俺達本当に腐れ縁だよな」
哲哉以外に仲が良い奴はほとんどいないけど、中学が同じだった奴はいるのかだけ見ておこうとクラス分けの表を見ながら歩き始めると何かにぶつかった。
「ふグッ…」
「お!?」
なんだコイツ…小さっ!
前にいた事に全然気付かなかった。
その女子は俺とぶつかった拍子に地面に尻餅をついていた。
「大丈夫!?ほら、嵐、謝れよ」
「あ…ごめ」
哲哉に促されて謝ろうとした時だ。
目の前の女子が顔を上げたその時、ももこと初めて出会った時と同じ感覚に襲われた。
思わずボーッとしてしまう。
「……嵐?」
「えあっ!?アァ!小さ過ぎて見えなかった」
げ…そんな事言うつもりなかったのに。
すると、その女子はムッとした顔をした。
「…なにそれっ」
「大丈夫?」
哲哉がさっと片足を地面に着けて手を差し伸べた。
「へ?…あ…ありがとうございます」
くッ…俺には真似できない…。
真似できないどころか絶対に印象悪いだろ。