朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について




そして、なんと同じクラスだった。



俺達が教室に着いて、席に着いてしばらくしてから教室にやってきて俺の斜め前の席に座ると、やっと俺に気が付いて事をキッと睨んで来た。



「あ!さっきの!」

「お、同じクラスなのかよ…誰かの妹かと思った」


また煽るような事を言ってしまった……


なんというか、憎まれ口だと普通に喋れてしまう。



「妹!?同じ制服着てるんだからわかるでしょ!もう、さっきからムカつく!席近いけど話し掛けて来ないで!」



出席番号が近くて席も近い。



三神琴音か…。



一年間同じクラスで過ごしたが、三神は哲哉の事が好きらしい。



そして



俺は三神と関われば関わるほど哲哉に恋をする三神の事が好きで…好きで…堪らなく好きになっていた。



哲哉が言っていた「ももこと人間の女の子を一緒にすんな」という言葉が今ならわかる。



ももこになら最大限の愛情表現が出来るのに、三神には全く出来ない。



三神への想いを上手く表に出せず、一年の間憎まれ口ばかり三神に向けていた。



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