朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
仮恋人

~琴音 side~







私、春野と付き合っちゃったんだ。





「琴音っ!春休みだからって毎日寝て過ごして…全く!」

「うん…」

「うんじゃないの!とりあえずパジャマ着替えなさい!」



お母さんに促されて私は渋々服を着替えた。



もう…ずっと春野の事ばっか考えてる。


なんなんだろこの気持ち…山田君の事が好きって気持ちと違う。
でも嫌いって気持ちじゃない。



リビングのソファに座ってぼーっと考えているとお兄ちゃんが突然私の顔の前で手を振った。


「ほえ?」

「スマホ。いらないのか?部屋の前にずっと放置してあるけど」



お兄ちゃんは私の目の前にスマホを見せ付けた。



「いる……」



春野と付き合うって言ったけど、そもそも男の子と付き合うなんて初めてで……しかも相手はあの春野で、春野とどうやって接したら良いかわからなくて連絡の取れるスマホを廊下に放置していたのを拾われた。



もう3日くらい放置してるから電源切れてる。




お兄ちゃんからスマホを受け取る。





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