朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について



春野は私の分も買って来てくれて私の隣に腰を掛けた。


「ありがとぉ」

「いや…寒くないか?あー…うちまで歩いて疲れてないか?」

「うん?全然平気だけど…どうして?」

「そのな?やっぱり言わないとな…俺達この前の夜何があったかわからないだろ?それで…もしかしたら琴音…に、妊娠の可能性もあるんじゃないかと思ってだな……」

「妊娠!?あ…そこまで考えてなかった……」

「大事な事だぞ?あー……そしたら検査薬とか俺買って来るから」

「あ、ちょっと待って!計算したらわかるかも?えっと、どうやって計算するんだっけ…」

「今スマホで調べるから待ってろ?」


春野がすぐに調べてくれて、計算すると一応妊娠の可能性が低い日ではあるようだった。


絶対とは言い切れないけど……


「大丈夫な日ではあるみたい…」

「そうか…万が一何かあったらすぐに言えよ?」


春野はそう言うと頭をポンポンと撫でてくれた。


私何にも考えてなかったなぁ…春野って案外優しいのかなぁ…?


「言っておくけど、もし実際そういう事する時が来たら大丈夫な日でもその時が来るまでは絶対避妊するからな!琴音が良いなら俺が養うし」

「わ、わかったよっ!春野がちゃんと考えてくれてるってわかったからっ」


春野に真剣な気持ちをぶつけられると恥ずかしくて調子が狂っちゃう……


その後も春野と色んな話をした。


テレビとか音楽とか一切つける事もなく、春野との時間を楽しんでいた。


「春野って結構甘い物好きだよね?今度ケーキの食べ放題行こうよ!行ってみたい所あるんだぁ」

「良いけど…食べ過ぎてあんま太んなよ?琴音、夏より…なんだ?ムチムチしてきた?」

「……春野の馬鹿ッ!!デリカシーなさ過ぎ!」


私は春野を叩く。


うぅ…確かに太った様な気がしてた。


だって秋になると旬のおいしい食べ物いっぱい出るじゃん?


お正月もあるし、お餅美味しいしこの時期太るもん!


「太ったなんて言われなくてもわかるもん!言わなくていいの!」

「いてッ…太ったとは言ってねぇだろ!?わかった、俺が悪かった!落ち着け!」



春野は私の手を掴んで簡単に私の事を止める。




< 30 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop