朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
春野が手を掴んだのは予想外で私は対処しきれずに春野の上に乗り掛かってしまった。
「わぁ…ごめっ…わっ」
春野の顔が近くにあってビックリしてしまい、バランスを崩してソファから落ちそうになると春野が支えてくれた。
「なにしてんだよ?落ち着けよ」
「うぅ…ごめんなさい」
何で私ばっかり動揺しちゃってるの。
しかもこの体勢は駄目だよ…
私は完全に春野の膝の上に向かい合わせに乗っていて春野は私を支えた為腰に腕を回した状態だ。
「……あの…私太って重いからどかなくちゃ」
「だから太ったって言いたかったわけじゃなくて……なんつーか、女っぽい体つきになってきたっつーか……琴音の事見過ぎてるみたいでキモイな俺…あ、背は小さいままだしそんな重くねぇよ?」
「も、もうっ!降りるの!」
降りようとすると春野は腰に回してる腕に力を入れて降りる事を許してくれない。
「春野?」
「……なぁ?俺達ってキスもしたと思うか?」
「へ?そんなのッ…わかんないよ…」
腰を引き寄せられる。
「……琴音がよかったらキスしてもいい?」
「え………うぅ…」
どうしよう…私すごくドキドキしてる。
春野とキス…したいのかな?
「ごめん、調子に乗り過ぎた……やめとこう」
「あ…えっと」
「ん?何か言いたい事あんの?」
顔をのぞき込まれる。