朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について



「挨拶が遅れてしまってすいません。この前まで琴音さんと同じクラスだった春野といいます…」

「あぁ。琴音の兄の直也(ナオヤ)です…琴音とはどういう関係で?」

「友達です!さっきまで他の友達もいたんですけど琴音さんと帰る方面が一緒で…」

「遅くなっちゃったから送ってくれたの!」

「そうか」

「女の子を遅くまで付き合わせてしまって申し訳なかったです…」

「…高校生なら帰りがこのくらいの時間になるくらいよくある事だ。妹を送ってくれてありがとう。春野君も気をつけて帰れよ」

「は、はい!じゃあ、琴音…またな」

「うん…!またね」


春野が帰ると、お兄ちゃんは私の頭にポンと手を置いた。



「今の春野って奴と付き合ってるだろ」

「へ!?そんな!付き合ってないよ!?」



うぅ…バレたくないよ。


もし付き合ってるなんてバレたら、お兄ちゃんなら春野の事試すとか言いかねないし…まだ正式に付き合うかお試し期間中なのにお兄ちゃんにバレたら本当に面倒くさい事になる。


今はちゃんと春野と向き合いたいから邪魔されると困る。



「ふーん。琴音がそう言うならそうなんだな」




お兄ちゃんはそう言って家の中に入っていった。





嘘言った事バレてるかな?
なんか考えてそうな感じ…変な事考えないといいけど。




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